ごあいさつ
北海道新聞は2022年に創刊80周年を迎えました。創刊以来、多くの読者、道民の皆さまにご愛読いただき、支えていただきましたことに、あらためて御礼を申し上げます。
長い歴史の中で、私たちは北海道にこだわり抜くことを第一の信条とすると同時に、常に地球規模の視点を忘れないよう心がけてきたつもりです。
2022年度の新聞協会賞に、第2次安倍晋三政権以降の北方領土交渉の舞台裏を追った本紙の長期連載「消えた『四島返還』」を柱とする「#北方領土考」キャンペーンが選ばれました。根室支局経験者を含む3代のモスクワ駐在記者が中心となって日ロ双方の政策決定過程に正面から切り込んだこの仕事に、私たちの目指すものが凝縮されていると考えています。
80周年を機に企業スローガン「あなたとつくる 北海道の未来」を掲げました。私たちは北海道という多様な可能性にあふれたコミュニティーの一員です。これからも、この地で暮らす人々の役に立つ情報やサービスの提供に一層力を入れてまいります。豊かな未来を築いていくため、地域課題の解決に知恵を絞り、ともに汗をかいてまいります。独自の発信力を生かし、広告、スポーツ・文化イベントなど幅広い業務を通じて、いつまでも皆さまに必要とされるメディア企業であり続けたいと願っているのです。
伝統的な紙の媒体力をさらに磨き上げるとともに、デジタルの新しい取り組みにも挑戦していかねばなりません。地域や世代を超え、より多くの方に共感をもって読んでいただける「届くメディア」を目標に、次の90年、100年に向けて力強く歩んでいく決意です。
北海道新聞社代表取締役社長